樹木や農作物、建物などに被害をもたらす害虫として、シロアリは有名です。
シロアリの駆除を行う前に、シロアリの生態を知っておきましょう。
世界中にはおよそ2260種ものシロアリが生息していると言われていますが、
その全てが建物などに被害をもたらすわけではないようです。
およそ2260種のうち、何らかの被害を加えるのはおよそ53種ほどだとされています。

日本で確認されているシロアリのは16種とされており、
そのうち建物などに被害をもたらすのは4種とされています。

北海道の旭川以南にはヤマトシロアリ、
千葉県以南の太平洋沿岸にはイエシロアリ、
奄美大島以南にはダイコクシロアリがそれぞれ分布しているようです。

もう1種のアメリカカンザイシロアリは、全国に点々と分布していると言われています。
この種類は、アメリカからの輸入家具などと一緒に上陸したと考えられています。

4種の中で多いとされているのは、ヤマトシロアリとイエシロアリです。

 

ヤマトシロアリの巣は、枯れ木の中に造られます。
シロアリの巣穴は、網目状になった孔の連続からなっています。
その周りをエサにしながら、ヤマトシロアリは巣を拡大していくようです。
また、木くずを積み重ねたトンネルを表面に造り、その中を移動することもあるようです。
ヤマトシロアリが食べる範囲は、それほど広いものではないとされています。

イエシロアリの巣穴は、地下に穴を掘って造られます。
木くずや土でかためて造られた巨大な巣の中には、女王が生息すると言われています。
イエシロアリは女王がいる巣を中心にしてトンネルを掘り、
どこでもかまわずに食べていってしまいます。
そのため、木造家屋などに与える被害は、かなり大きなものといえるでしょう。
イエシロアリを完全にゼロにすることは、不可能に近いとされています。
しかし巣を見つけ次第、速やかに適切な処理を行うことで、
被害の軽減は可能なようです。
また、イエシロアリは「世界の侵略的外来種ワースト100」にも指定されています。

ダイコクシロアリとアメリカカンザイシロアリは、乾いた木材の中に生息するとされています。

 

シロアリは、それぞれ時期が来るとコロニー(巣)から飛び立ちます。
その頃、人間の目に触れることが多いようです。

ヤマトシロアリがコロニーから飛び立つのは、4月中旬~5月中旬のようです。
その時期に、雨が降った次の日などの気温が高くて蒸し暑く、
さらに風がない状態の日の午前中に飛び立つとされています。

午前中に飛び立つといわれるヤマトシロアリの一方で、
イエシロアリは飛び立つのは夕方から夜間にかけて飛び立つようです。
時期は、6月~7月だとされており、灯火に飛来するといわれています。

コロニーから飛び出した羽蟻は、地面に落ちてから時間をおかずに
自分で羽を切り落とすようです。
そして誘引物質がメスから出され、それにつたれてオスが寄ってきます。
そこでつがいとなったメスとオスにより、新しい巣が形成されることとなるのです。

アメリカカンザイシロアリの羽蟻は冬を除く暖かい時期(4~10月頃)の昼間に、
ダイコクシロアリの羽蟻は5~7月頃の夜に飛び立つとされています。