最近では、「ベイト工法」という方法が白蟻駆除に用いられることも増えています。
シロアリには良い餌場を見つけると仲間に教える習性があり、ベイト工法ではそれを上手く利用します。
エサに薬剤を混ぜてシロアリを駆除するので、薬剤を散布することはありません。
またベイト工法は環境に配慮したシロアリ駆除方法であることから、「レスケミカル工法」とも呼ばれています。

ベイト工法の流れと仕組みは、次の通りです。

1.建物の周りの調査。
2.シロアリの餌木が入ったステーションと呼ばれる特殊容器を、等間隔おきにを設置。
3.餌木を見つけたシロアリが仲間に教え、数が増えていく。
4.シロアリが活動しているステーションに、ベイト剤を入れる。
5.シロアリはステーションから巣への帰り道に、道しるべフェロモンを残す。
6.巣の仲間は道しるべフェロモンにつられ、ステーションにたどり着く。
7.ベイト剤を食べたシロアリは死滅する。
8.シロアリの駆除が完了後、新しく巣が作られるのを防ぐための点検監視が行われる。

シロアリを完全に駆除するまでは、約3~6ヶ月を要します。
一つの巣の根絶されても、建物の周りに生息する全てのシロアリが駆除されたというわけではありません。
そのため契約期間中に再びシロアリが侵入してきた場合、その都度駆除が行われます。
ベイト工法の場合、シロアリの状況を確認するため、業者による定期点検が行われます。
回数は業者によって異なりますが、年3~4回であることが多いようです。
既に被害が及んでいる場合は、効果の現われがさらに遅くなる可能性があります。
その場合は、無農薬駆除剤を施工するように勧められています。

 
<ベイト工法のメリット>

・人体に悪影響を及ぼす危険性が極めて低い。
・環境を汚染しない。
・シロアリの巣を根から退治できる。
・薬剤の量が必要最小限に抑えられる。
・異臭がない。
・建物に傷をつけない。
・保証がある。

 
<ベイト工法のデメリット>

・シロアリの巣がすぐに根絶できず、約3ヶ月~6ヶ月を要する。
・バリア工法よりも費用がかかる。
・定期的なメンテナンスが必須。

シロアリ駆除方法の一つである薬剤処理工法は「バリア工法」と呼ばれています。
この方法は名前の通り、土壌あるいは木部に薬剤を散布・注入するというものです。
専門業者で通常用いられる薬剤は、日本しろあり対策協会の認定を受けたものとなっています。

 
<バリア工法の施工方法>

■外回り
玄関のたて枠や庭先の杭、壁面などにドリルで穴が開けられ穿孔され、薬剤が注入されます。

■床下
床下収納庫や床下点検庫から床下に入り、薬剤の散布作業を行います。
どちらもない場合は、新たに床下点検口を作らなくてはならない可能性があります。
その際の費用は、自己負担となることもあります。
床下に仕切りなどがある場合は、人が通れるだけの穴が開けられます。
その際床下強度への支障が心配ですが、最大限に配慮してくれるようです。
また、浴室がユニットバス以外なら真下にもぐることができません。
そのため、土台にドリルで穿孔し、薬剤が注入されることになるようです。
また玄関などの床下がない場所は、土間に穿孔されて薬剤が注入されるようです。
いずれの場合も、薬剤を注入した穴は処理後にキレイにふさがれるのが一般的です。

 
<バリア工法のメリット>

・施行後、シロアリの巣が消滅するまでに時間がかからない。
・薬剤が効いている間は、再びシロアリに侵入される心配が少ない。
・保証がある。

<バリア工法のデメリット>

・家に穴を開けなければならない場合がある。
・白蟻駆除後、薬品臭が気になる場合がある。
・薬剤が目や口に入るなどした場合、健康に悪影響が及ぶ可能性がある。
・浸水や建て替えをしたとき、薬剤が流れ出て環境を汚染する可能性がある。

 

※体や環境への悪影響を及ぼす可能性がゼロとはいえないものの、
今では安全性が高いとされる「ハチクサン」が用いられる場合が多いようです。

この薬剤は蒸気圧が低いため、散布した部分から蒸散することはほとんどないと言われています。
この他の薬剤が散布される場合も、通常はいずれも日本しろあり対策協会の認定を受けたものが
用いられることとなっています。

シロアリは見つけたらできるだけ早く適切な対処をし、退治しなくてはなりません。
退治は早い方がわかっていても、その方法にお困りの方もいるのではないでしょうか。
費用のことを考えると専門業者に依頼せず、自分で退治したいという方も多いでしょう。

自分でシロアリ退治を試みる際、シロアリ退治効果のあるスプレーが用いられることがあります。
特にアメリカカンザイシロアリの場合、
確認できる範囲の被害はシロアリ退治スプレーで対処することも少なくないようです。

シロアリ退治スプレーは、高い安全性を持つシロアリ駆除剤を使いやすく改良されたもののようです。
ノズルは広角になっているため、広い範囲に渡る処理を時間をかけず行うことができるとされています。
また添付されている針ノズルを使えば、被害を受けている部分の中まで薬剤をスプレーすることも可能となっています。

シロアリ退治スプレーの使い方を見てみると、難しいものはなさそうです。
シロアリによる被害を受けた部分に、直接スプレーすれば良いようです。
穴が開いてしまっている部分に関しては、添付の針ノズルを使って中までしっかり薬剤をスプレーします。
このとき、薬剤が自分に跳ね返ってくる可能性があるようです。
そのことを考え、使用する際には保護メガネや保護マスクを装着することをおすすめします。

シロアリ退治スプレーは1,000円前後ほどで販売されており、
ホームセンターなどで購入することができます。
近くのお店で見つからない場合は、インターネット通販でも購入可能です。

シロアリ退治スプレーの効果は永久的なものではなく、一度使えば安心だというわけではありません。
そのため湿気が多く被害を受けやすい部分には、定期的に使用する必要があります。

シロアリ退治スプレーを使って以来、シロアリの姿を見なくなったというケースもあります。
しかし、それは一時的なものにすぎず、結局はまたすぐにシロアリが出てきてしまうことも多いようです。
一見被害を免れたように見えても、実際は見えない部分で拡大していたということにもなりかねません。

シロアリ退治スプレーの使用も応急処置としては有効かもしれません。
しかしより確実に退治することを考えると、専門業者に依頼するのが望ましいといえるでしょう。

 

白蟻駆除薬を使うにあたり、心配なのは安全性ではないでしょうか。
ほとんどのシロアリ駆除薬には、高い安全性がうたわれています。
しかし安全性は高いといっても、決してそれは「絶対安全」というわけではないのです。

今では、「天然物」や「天然成分」を使っているから安心だという商品も多数あります。
確かに化学的に作られたものよりも、天然由来の成分の方に安心感を感じます。
でもそれは、ただのイメージにすぎないともいえます。
フグやトリカブトなど、毒性を持ったものは自然の中にもいるのですから、
天然由来成分の中にも、有害なものがあることも間違いありません。
その一方で、安全性が確認されているものもたくさんあります。

現在販売されている駆除剤に化学物質が含まれている場合も、
ほとんどのものが安全性は確認済みとなっています。
つまり、天然成分だから100%安全だということにはならなければ、
化学合成物の全てが毒だともいえないといえるでしょう。

では、シロアリ駆除薬を使うにはどのような点に注意すれば良いのか?
シロアリ駆除薬の安全性は、正しい量と正しい使い方を守ることで確保できるものだといえます。

駆除薬を使用する際は、駆除薬が体についたり目に入ったりするのを防ぐため、
手袋やマスク、メガネなどを装着しましょう。
万が一目や口に入った場合は、すぐによく洗い流すかうがいをするなどしてください。
その後に違和感や不調を感じるようなら、病院を受診することをおすすめします。

量や使い方は、薬剤によっても異なります。
薬剤を使用する際は説明書や注意書きをよく読み、くれぐれも誤った使い方をしないように気をつけてください。

また毒性があるかどうかは別として、薬剤の中には強い匂いを発するものもあります。
強い匂いにより、頭痛や吐き気などの体調不良を起こしてしまうことも考えられます。
あらかじめ匂いの有無や程度を確認し、使用する際には十分な換気を行うようにしましょう。

以前のシロアリ駆除剤には、「クロルピリホス」という化学物質が含まれていたようです。
この化学物質が持つ毒性は「ホルムアルデヒド」より強いとされ、シックハウス症候群の原因にもなるものです。

最近のシロアリ駆除剤のほとんどは、人間の健康を害さないものや
厚生労働省によって定められた13物質を含まないものとなっています。
しかし駆除剤を購入する際には、念のためにも化学物質表示を確認してください。
またシロアリ駆除が施された中古物件に入居する場合にも、
どんな駆除剤を使って施行方法をしたのか確かめることをおすすめします。

 

シロアリ駆除はできればプロに依頼したいものですが、
費用がネックになっている方もいるでしょう。
その場合、自分で駆除することを考えると思います。
自分でシロアリを駆除するには、薬剤を用いた方法が一般的となっています。

シロアリ駆除効果のある薬には、いろんな種類のものがあります。
数多くの中から、どんなシロアリ駆除剤を選べばいいのでしょうか?
ここでは、シロアリ駆除剤の選び方をご紹介します。

まず一番に言えるのは、
その薬剤をかけて、その場ですぐにシロアリが死んでしまうような薬剤は意味がありません。
その場にいるだけのシロアリを殺すことができても、それはほんのわずかなものです。
見えないところに潜んでいるシロアリを駆除するには、シロアリにかけた駆除剤が巣まで運ばれないとならないのです。

また、その場ではシロアリが死ななくても、巣まで辿りつかずに息絶えてしまうようではやはり同じことです。
薬剤の効果はすぐに表れるのではなく、できるだけ時間をかけて表れてほしいところです。
少なくとも、巣に帰るまではシロアリの中で潜伏していてもらわなければなりません。

そして、その効果が発揮されるのが薬剤をかけられたシロアリだけでは非効率といえます。
効果の表れ方は、周りに伝わりながら発揮されていくものが良いでしょう。

こういったことを考えると、
シロアリが好む性質であること(非忌避性)」
効果が表れるまでに時間がかかること(遅効性)」
効果が伝わって発揮されること(伝播性)」が、
白蟻駆除剤を選ぶポイントとなります。

最近ではゴキブリ用や蟻用に加え、シロアリ用のスプレータイプになった駆除剤も販売されています。
根本的な解決を目指すには、巣に潜んでいるシロアリを駆除できる薬剤を選ぶ必要があります。
スプレータイプの駆除剤を使用する場合は、薬剤をかけたシロアリのみがその場で死んでしまうものではなく、
遅効性と伝播性があるものを選ぶといいでしょう。

また速効性のある薬剤を使うことは、ここは危険だと他のシロアリに教えてしまうことにもなります。
危険を察知したシロアリは場所を移動し、また別のところを住処としてしまう可能性があります。
そうなると被害がさらに拡大してしまうので、シロアリ駆除剤選びは慎重に行ってください。

ただし、必ずしも速効性のあるシロアリ退治スプレーの効率が悪いというわけではありません。
シロアリの巣を発見し、それを駆除できるなら薬の種類は問いません。
細いノズルで駆除剤を巣に直接スプレーすることが、有効な場合もあります。

なおアメリカカンザイシロアリは、イエシロアリやヤマトシロアリと性質が異なるため、
用いる駆除剤の種類も同じではないことが多いので注意してください。

大切な家が被害に遭ってしまう前に、シロアリ消毒を検討する人も多いでしょう。
そこで気になるのが、施行方法と料金だと思います。

業者に依頼した場合、どのような方法で消毒が施されるのかは
それぞれで異なります。
一般的には、次のような施行方法でシロアリ消毒が行われるようです。

 

<穿孔注入処理>

消毒効果のある薬剤が木材に注入され、木材の中の消毒が行われます。
薬剤を注入するための数ミリ程度の穴が壁面などに開けられますが、
その穴は薬剤注入後にキレイにふさがれます。

また、床下からの薬剤注入が困難なケースでは、
玄関下からシロアリの侵入が防止されることとなります。

 

<吹き付け処理>

消毒効果のある薬剤を吹きかけることで、木材表面への消毒が行われます。
そうすることにより、シロアリが外から進入するのを防ぎます。

 

<土壌処理>

シロアリが建物の木部に侵入するときは、床下の土壌から基礎にかけて
蟻道と呼ばれる通路を作ると言われています。
そして湿気を維持しながら、基礎コンクリート・東に沿って上がってくるようです。

それを防ぐため、特に基礎や東回りを重点的に、
床下全体にシロアリ消毒効果のある薬剤が散布されることになります。
薬剤を土に染み込ませることで床下の地面にバリア層ができ、
シロアリの侵入を防止できるようです。

シロアリ消毒の料金は、業者によって差があります。
1坪あたりの相場は、6,000円~9,000円のようです。
基本的には1坪あたりの単価が設定されており、
「施行面積×単価+オプション=防除価格」と計算されると考えられます。

また、業者の中には、用いる消毒薬などによって
料金を設定している場合があります。
あらかじめ、よくご確認ください。

 

ほとんどの業者では「シロアリ賠償責任保険」を用意しています。
これは、施行後5年間以内にシロアリによる被害に遭った場合、
無料で消毒施行が行われるというものです。
補償の限度額や保証内容は業者によって違いますので、
こちらの方も合わせてご確認してください。

シロアリ被害は早いうちに見つけること、そして早めの対処が肝心となります。
業者に依頼すれば調査はしてもらえますが、
自分でもシロアリが発生しているか調べることができます。

 

そこで、シロアリ被害の見つけ方をご紹介します。
次に挙げる項目をチェックしてみてください。

 

●羽アリが発生した。

発生した羽アリの多ければ、それだけ大きな被害が及んでいる可能性があります。
また、羽アリが発生した時期が春ごろなら、さらに危険性が高いとされています。
このとき、できれば数頭の羽アリをつかまえておけば、
駆除を依頼したときに種類を特定しやすくなります。
しかし、発生したのがクロアリの羽アリなら、被害を受ける心配はないとされています。
シロアリの羽アリは、4枚の羽の長さと形がほとんど同じで、
胴体にくびれはありません。
また、触覚は数球状をしています。
クロアリの羽アリなら、触覚は「く」の字状、羽は後翅の方が大きく、
胴体は細くくびれています。

●ドアやふすまなどがスムーズに開かなくなった。

●床がブカブカする。
シロアリ被害が拡大すると、建物の柱が下がる、床がゆがむなどの現象がおきます。
それにより、建具などの立てつけが悪くなってしまうのです。

●基礎や土台にアリの通路(蟻道・ぎどう)がある。
これも羽アリの発生と同様、春ごろに見つけた場合は
被害の規模が大きいと考えられます。

●木部(床や板柱など)を叩いてみると、ポコポコという空洞音がする。

●簡単にドライバーでほじれてしまう。
シロアリは木部の中の柔らかい部分を好んで食べ、堅い部分は嫌って食べません。
シロアリ被害が木材の中心に及ぶと、空洞になって叩くと
ポコポコというような特徴的な音がするようになります。

●土が木材の割れ目につまっている(蟻土・ぎど)。
シロアリは風や光を嫌がります。
そのため、木材の割れ目や隙間に土を埋め込み、それらを遮断するのです。

 

また、シロアリの種類によっても被害に特徴があります。

■ヤマトシロアリ・数十万匹規模もの巣を木材中に作る。

・湿気が多い場所を好む。

・最初は床下、次に水を運びつつ乾燥した上部に被害を及ぼす。

■イエシロアリ・土の中や建物に塊状の大きな巣を作る。

・被害が進行するのが早く、また被害も大きい。

・乾燥した木材でも自ら潤しながら被害を与える。

・被害は建物全体に広がる。

■アメリカカンザイシロアリ

・数百匹の小さな集団で乾燥した木材の中に住む。

・乾いた木材に被害を与え、建物全体だけじゃなく、家具などにも及ぶ。

・被害の進行は遅い。

 

万が一このような状況に当てはまった場合、
すぐに専門業者に依頼するなどし、適切な対処をとってください。
特にイエシロアリの場合は被害があっという間に広がってしまうので、
注意が必要です。

白蟻に悩まされているご家庭は少なくないと思います。
あらゆる被害をもたらす白蟻は、出没する前に予防をしたいものです。

白蟻を予防するには、どんな方法があるのでしょうか?
一般的に行われている白蟻の予防方法をご紹介します。

 

1.白蟻を自分で予防する。

●新しく家を建てる場合
これから家を建てるのなら、白蟻が出没しにくい設計にするといいでしょう。
白蟻の出にくい家の設計ポイントを見てみましょう。

・外周のみならず、内部にもコンクリートの布基礎の換気口を開ける。
このとき、換気口はできるだけ対面に開けるようにし、風がよく通るようにする。

・木材は、耐久性に優れた樹の心材(ヒノキやヒバなど)を土台だけにでも使用する、
あるいは防蟻処理が施されたものを使用する。

・白蟻は湿気が多い部分を好むため、湿気がたまりやすい
天井裏や床下などは風通しに配慮する。

このような工夫をされた家を建てるだけで、白蟻を防ぐ効果を期待できるようです。
ただし、木材に施された防蟻処理の効果は、永久的なものではありません。
5~10年ほどで、その効果は薄れてしまうようです。
それなので、防蟻処理効果が薄れてきたと考えられる頃には、
改めて何らかの白蟻予防を行う必要があります。

●現住居の場合
現在住んでいる家で白蟻を予防するなら、忌避剤の使用が有効だとされています。
床下や床下収納庫など、湿気が多くて白蟻が好みそうな場所に
忌避剤を散布するといいでしょう。
白蟻予防に効果的な忌避剤は、ホームセンターなどで購入できます。
床下などにもぐりこんで薬剤を塗布する際は、狭い場所での作業となります。
体調を悪くしてしまうことのないように、換気にはくれぐれも注意してください。

 

2.業者に依頼する。
自分で予防をするのは大変だという方は、業者に頼むことをおすすめします。
自分で薬剤を用いて予防をするよりも費用はかかりますが、
その分確実な予防を図れます。
どのような施行が行われるかや、料金設定などは業者によって違います。
実際に依頼する前にはいくつかの業者をピックアップし、
それぞれを比較するといいでしょう。

シロアリとクロアリは、色が違うだけだと思っていませんか?
これらは、体の大きさはほぼ同じですし、
どちらも巨大な群れを作って社会生活を営みます。
しかし、シロアリとクロアリは同じ「アリ」と名前はついていても、
実は全く違う生き物なんです。

 

分類学上で見ると、シロアリは昆虫網ゴキブリ目でゴキブリの仲間となります。
シロアリは不完全変態の昆虫であるので、幼虫も成虫も同じような形をしています。

その一方、クロアリはハチ目の昆虫となります。

また、完全変態を行う昆虫であるアリの幼虫の形は、ウジと似ています。

 

シロアリとクロアリは、見た目でも見分けをつけることができます。

まず、羽の大きさを見てみてください。

前後の羽4枚の形と大きさがほとんど同じならシロアリ、
後ろの羽根が前の羽よりも大きければクロアリです。

また、シロアリの胴体は寸胴でクビレがなく、
触覚は真っ直ぐで数珠状になっています。

クロアリはというと、その胴体の腹部にはクビレがあり、
くの字状の触覚をしています。

 

この他にも、シロアリとクロアリの違いはあります。

ヤマトシロアリは4~5月、イエシロアリは6~7月に発生します。
主な活動場所は、床下などの湿気が多く
人目につきにくい場所とされています。
シロアリは蟻道を作り、建物の中に侵入します。
そして、木材に食害をもたらします。

クロアリの発生時期は、6~11月です。
日常的に見かけることからもわかるように、
クロアリは庭先などよく人の目につく場所で活動しています。
クロアリがシロアリのように蟻道を作ることは、
滅多にないと言われています。
また、木材に大きな被害を与えるシロアリに対し、
クロアリが木材を食べることはありません。
クロアリの巣は、腐敗した木に作られることが多いとされています。

 

庭などにクロアリがいる分には、特に心配はないようです。
しかし、玄関・風呂・台所・トイレというような家の中に出没した場合は、
楽観視できません。
なぜなら、シロアリと関係しているケースがあるからです。

家の中にクロアリが出没してきた場合、
既にシロアリが生息している可能性があるようです。
また、シロアリがエサにした土台や柱に、
クロアリが住み着いていることも考えられます。
クロアリが家の中に出た場合には、
専門業者に調査を依頼した方がよいかもしれません。

 

ちなみに、クロアリはシロアリの天敵でもあります。
シロアリはクロアリの栄養源となるのです。
日本では、特にオオハリアリという種類のクロアリがシロアリを捕食するようです。

シロアリの巣には、様々なものがあります。
日本でよく見られるという、ヤマトシロアリとイエシロアリの巣について見てみましょう。
ヤマトシロアリは、改めて巣を作ることはしないと言われています。
被害を受けた場所が、巣をかねているといえるでしょう。
そこで自分たちにとって、居心地いい場所と食事を求めるといいます。
移動するときは、集団で動くという習性もあります。

ヤマトシロアリが好むのは、湿気が多い場所です。
それなので、湿った木材や土の中を巣とし、そこで生活していることが多いとされています。

イエシロアリはヤマトシロアリとは違い、建物や土の中に巣を作ります。
その巣は塊状で、大きいものだと直径1メートル以上のものを作ることもあるようです。
また、巣と建物の通路には分巣を作ります。
イエシロアリが行動する範囲はかなり広く、100メートルにも及ぶといわれています。
作るのは巣だけじゃなく、トンネル状の通路も作るようです。
蟻道と呼ばれるその通路から、建物の中に侵入すると考えられます。
シロアリは、どんなものでも食べます。
つまり、何でもシロアリのエサになってしまうのです。
たとえば、床下・玄関・風呂場・屋根裏などというような柱の木材をはじめ、
タタミや本などの紙も食べてしまいます。
それだけじゃなく、電気コードや発泡スチロール、衣類までもエサにします。

木材の中でもシロアリが好むのは松だとされています。
それとは逆に、ヒノキやヒバはシロアリが嫌うともよく言われています。
シロアリにとって毒ともいえる「ヒノキチオール」や「カジノール」という物質が、
これらの木材に含まれているのは確かなようです。

しかし、ヒノキやヒバを使って建てた家が100%被害に遭わないかというと、そうとは限りません。
シロアリが嫌う物質を過信して油断した結果、いつの間にか被害が拡大していたというケースもあります。
そのような事態を避けるためにも、いかなる場合も定期的な点検は必須といえるでしょう。